企業サイト価値測定
日経産業新聞一面。
コンサルティング会社の日本ブランド戦略研究所(この社名もすごい名前だ)が企業のウェブサイトの経済価値を測定する手法を開発したそうな。
測定のために必要なデータは、
- 投資額
- 売上高
- 粗利益
- ページ閲覧数
- 登録会員数
- メールマガジン発行数
- 顧客からの問い合わせ件数
など。
例えばとして
売上への直接貢献はサイトで取り扱う商品の売上高に粗利益率を乗じて算出。広告媒体としての価値はページ閲覧数に雑誌広告を参考にした広告単価を乗じて計算。販促媒体としての価値はサイトの登録会員数にメール広告単価などを乗じてはじき出す。
とあるが、これだけ読む限りでは、そんなもん昔からあるだろ、という感想しかでない。
詳細を知らないのであくまでもこの記事だけを参考にした意見を言わせてもらうと、この例であがっているものがすべて、「マス広告」の価値測定方法と何ら変わりがないということだ。
サイトの価値を閲覧数や登録会員数などではかるというのは、あまりにも単純だし、短絡的としか思えない。
ブランド資産みたいな目に見えないものに対してのインパクトはどう測定するのかという問題や、同じ業界の同じサイトで仮に閲覧数が同じ、問い合わせ数も同じだとしても、見ているユーザーの属性はまったく違うということだって十分にある。
閲覧数は少なくとも、1人あたりの滞在時間が極めて長く、1人1人のユーザーと深いコミュニケーションを行っているサイトもあるだろう。
また、もちろん価値評価を行うなら、その指標を高めることが、新しい顧客の創造や顧客の維持といったことに貢献できなければ意味はないだろう。その評価得点だけはあがっても、顧客の期待は満たせない、顧客の不満はつのるばかり、ということだって十分に考えられる。